第五章

藤井翔悟

僕たちのミッション


「西洋医学が見逃してきた領域を真摯に示し、その有効性を世に問う」

医療に関わる人なら、この業界が偏っていることに気づいていると思う。確かに、西洋医学は医学の王様であり、人口ピラミッドの構造を変えるほどのインパクトを現代世界にもたらした。しかし、同時に弊害も生み出した。老化による機能障害や慢性疾患への対応ができない。研究も未発達分野がまだまだたくさんある。

それが世に浸透していない。患者さんは適切な情報が与えれないため、医療の選択ができない。海外に目を向けると、我が国がいかに偏った志向をしているのかが理解できる。患者さんにとって本当に効果のあるものを安価に安全に身近な存在にできないだろうか。
すべて患者さんから始まり、患者さんとの関わりで成長させてもらうのだ。

我々の存在意義は臨床現場で起こっている現象を真摯に追求し、その有効性を世に問うことである。世に問うとはマーケティングによって医療従事者の手に取れるようにし、臨床研究によって西洋医学の中に入っていくことである。医療機関と連携し難治性の症状を研究し医師と組み、医療の土俵で真実を示していく。

僕たちの信じるものが、世に必要とされるかどうか問います。
これはチャレンジです。

未来は、「今、我々が何を為すか」にかかっている。

僕たちの価値観 -行動規範-

なぜ、組織の価値観を統一し、根付かせるのか?

はじめは僕一人で始めた会社ですが、だんだん人が集まってチームになりました。すると、1人でやるよりもより大きな成果と壮大な景色を眺めることができます。

僕の個人的な思いやミッションもあるけど、チームになると少し違った意味になります。個人的な欲求をゴールにするのではなくて、社会や政府、世の中に貢献できるものでないと組織のミッションは成立しません。なので、僕たちの使命や存在理由を明確にするために、組織の価値観についてチームで本気で考えました。まとまるまで2年ぐらいかかりました。

僕たちは優れた企業、エクセレント・カンパニーと呼ばれる企業を目指しています。そして、そう呼ばれる企業は全て明確な価値基準・カルチャーを持って行動しています。一般的に価値観から行動が生まれ、行動から現実世界での成果が生まれます。ある価値観からは優れた成果が生まれ、別の価値観からは悲惨な結果が生まれます。行動を事細かく指示して管理する方法もありますが、それは現実的には不可能で、未知のことには全く対処できません。パフォーマンスも落ちます。

組織で働くということは、その組織やその顧客と結婚するようなものです。そして、人生の中でもっとも多くの時間を使うのが仕事です。組織は価値観が合う人間が集まった方がよりハイパフォーマンスになり、やりがいが生まれます。だから、共通の価値観を持つということは、経済的にも心理的にも日々の充実感でも極めて重要なことです。これは、生きた価値観です。なので日々、実践を心がけるだけでなく組織が成長していけば変化し、アップデートします。

この行動規範を体現するよう、日々心がけることが世の中への貢献に繋がり、私たちの組織の成長や成果に繋がります。これを知れば、僕たちがどんな価値観で行動しているのかがわかります。そして、どうやって世の中に偉大なる遺産を残そうとしているのかを知ることができます。

7つの行動規範

①山のように直立不動とは

このミッションに対しての忠誠心です。私達のミッションを本当に達成したいと思う青い炎を持てるように、考え方に”軸”をもってやるべきことに集中し、地中に強い根っこを張ることです。はじめての方にとって、会社のミッションはとてもレベルが高く、最初はピンと来ないかもしれません。ですがウチでは一番大事なことです。

ポイントは自分自身のミッションをみつけることです。

ほとんどの人は、悲しいかな。自分が死ぬまでの間に達成したいものを明確にしていないです。そして、物質的な豊かさ以外に価値基準をもっていません。あなたにとって成功とは?ただお金があって、豊かな暮らしができればそれで人生を全うしたことになるのでしょうか。そうではないはずです。ガンジーはこう言っています:「強さは肉体的な力から来るのではない。それは不屈の意志から生まれる。」つまり、強さとは”意思”であり、内面的なものであると言うことです。

そのような自己内省を繰り返してくと、組織またはチームでないと達成できない、個人を超越した事象を追求することになるのです。早く行くなら1人で行けばよいです。しかし、遠くに行くためにはみんなで行くべきです。1人でできないことをするために集団になり組織になるのです。山のように直立不動とはこのような初志貫徹である様子を事業の安定に繋げるための、僕たちの精神的な支柱であると言えます。

歴史上、大きな事を成した人物ははじめからの意思がずっと続いています。そしてたった一つのことを達成しています。組織の力は個人の力の集合体であります。偉大な組織になるために個人を山のように直立不動として、大きな成果を世に残しましょう。

②人生は短い

人生は終わりがあることを自覚した瞬間、1日1日の生き方が変わります。僕たちは日頃の多忙さに悩殺されて、自分の使命や存在理由を考えないまま老化していきます。

そして、95%以上の人が自分が死の床に就いた時に、自分の人生を振り返り、後悔するのです。「こんなはずではなかった」と。あなたは自分の葬式の参拝者になんと語ってもらいたいですか?どうせなら、後世に受け継がれる、偉大なるレガシー(遺産)を残したと言われるとような人生を歩みたくないですか。人間、みな平等に与えられている時間軸を長く捉えることができれば、今日の1日の行動を選択する理由が変わってきます。自分の人生にとって、最も価値ある、「世の中に貢献できるような選択」ができるようになるのです。

意義ある人生を送るためには、まずは終わりを思い描くことです。最終的にどんな状態になって人生を終えたいのか?自分のお葬式に参拝している人たちに自分のことをどう語ってもらいたいのか?これを内省しながら深く考えるのです。そうすれば今日という1日をどう過ごすべきで、本当に価値のある真実の時間を過ごすことができます。

また、ウチは広告を毎月大量に作成して市場でテストしています。

このような価値観を持って広告の作成を行うことがうちの強さであるとこれまでの運営経験でわかっていますので、大事にします。この行動規範では①生き方②スピード重視この2点をポイントとします。

③あくなき常識への挑戦:

これこそ、私たち、医療の根本を革命しようとする組織の本質であると考えます。

私達は現場で出ている事実を追求する勇気を持つ必要があります。ほとんどの人は探究心がない状態で臨床に挑み、たとえ事実であっても、自分が立場的に弱くなるような発言を控え保身的になるのではないでしょうか?

これは、誰かの作った既得権益を奪うことになるかもしれません。行動には非常に大きな抵抗とパワーを必要とします。しかし、歴史や「当たり前」はそうして作られてきたのではないでしょうか。事例を紹介します。あなたは、、、

瀉血をご存知でしょうか?

Wikiより。瀉血(しゃけつ)とは、人体の血液を外部に排出させることで症状の改善を求める治療法の一つである。古くは中世ヨーロッパ、さらに近代のヨーロッパやアメリカ合衆国の医師たちに熱心に信じられ、さかんに行われたが、現代では医学的根拠は無かったと考えられている。

このように、私達の生活の当たり前は、偉人が作った世界によって支配されている。現場で出ている現象が医療の発展と患者さんに貢献する内容であれば。それを世に伝え、問うことが僕らの考える正義であり、基本的な姿勢であると考えます。

だから私達は主体的に学び、実践していく姿勢を持ち、客観性と再現性のある情報発信をしていく必要がります。臨床研究に基づいたデータの蓄積と学会への参加、ジャーナルへの掲載を継続してきます。また、先人はこう言っています。

ライト兄弟:
主な発明品:飛行機
“いま正しい事も、数年後間違っていることもある。
逆にいま間違っていることも、数年後正しいこともある。”

世の中の常識に負けないように、プロであり医療分野の知識や手技力、自己成長は怠ってはいけないと強く感じさせます。

④良心に従った選択:

僕らはみなセラピストであり、医療でやっていることを忘れない。保険の営業セールスマンではないのです。お金になれば、何をやってもいいのでは決してないのです。本当に自分たちで現場で実践して、ミッションを体現できるものではなければ、商品として販売しません。

現場ではこれを決断できる勇気も問われます。利益になっても、良心が満たされないのであれば、そういうマーケットでは勝負しないことです。いつも最終的には患者さんがいることを忘れてはいけません。現場を知っている人間であることです。

僕たちの第一歩と情熱は患者さんから始まりました。他人を通じて貢献を知ることに意義を感じてこの仕事を選択したのであります。

そして私達は、偉大なる医療の父ヒポクラテス、マザー・テレサのようにボランティアにも取り組むのです。本当に価値のある治療をやっているのであれば、医療のステージでやっている以上必要な行為であると考えます。実際に社内では医療機関に出向きボランティアで治療を行っています。医療の届かない市区町村で出向いてボランティア活動をしています。この行為そのものが私達を動かす原動力になるのです。

事例を紹介します。

ヒトラーの過ち:
ヒトラーはビジョンも自制心も情熱も持ち合わせていましたが、エゴに駆り立てられており、良心が欠けていたことが彼の敗因でした。一方、ガンジーのビジョン、自制心、そして情熱は良心に突き動かされていました。したがって、大義に身を捧げることができ、インドの人々に奉仕することができたのです。ガンジーは形式的権威(公的な地位など)を持ちませんでしたが、道徳的権威があり、世界で2番目に大きな国家の建国の父となりました。

私達は、何が正しくて何が正しくないかを知る本質的な道徳概念を持つべきです。

⑤チームで成果を出す:

1人でできないので組織でチームとなってやるのである。僕はもともと一人で整体院をマンションの一室から始めました。どれだけやっても1日15人が限界でした。目標の売上を達成しても京都から腰痛患者さんを減らせた実感はありませんでした。これは僕のやっている規模が一人の限界に達しているからでした。

だから、1人でやるよりもより大きな成果がでるのでチームになる意味がある。このミッション。つまり、険しい山を選択した僕達はチームになって革命軍を結集するのです。

出ている結果は決して自分ひとりで出しているわけではないでしょう。チームに感謝し自分の役割ごとに与えられた仕事に一生懸命さを持つことです。もしもメンバーが自分の格や肩書を上げたいだけであれば、社内にいる資格はないと考えます。チームを動かす力「影響力」と鳥の目(全体を見る目)を持つことです。

これは、個人が成長しなくてもよい、という意味ではないです。まず、個人が成長し役割を果たすことです。そして、成果は個人に帰属しないと考えます。実際に打ちの評価基準はそうできています。

チームで成果を出すためには人材育成も大切で、チームのメンバーを把握し、どうすればチームでの成果を最大化できるのか考えます。部下を育てることで互いの成長を目指す。たまに、情報・経験・ネットワークを独り占めする人がいますが、これは自分の成長をとチームの成長を妨げています。そして、組織として最高のパフォーマンスを発揮しましょう。

イチローの哲学:
「強いチームというのは、個人があってチームがあると思うんです。個々が持っている力を発揮して、役割をはたして、それが結果としてチームとしての力となる。でも、弱いチームは、個々が持っている力を発揮されない。だから勝てない。「チームのために」という言葉でごまかして個人の力を発揮できないことへの言い訳を探す、そうしたらもっと勝てなくなる。悪循環ですよね。」

個人の成長なくして組織の成長はないです。永続的に成長しましょう。

⑥情熱は人を動かす

僕らは意欲的な集団でいたいです。成長志向であり続けたいのです。それはつまり、自分の成長が大好きで投資と勉学を惜しまない集団です。仕事とは情熱的にやるものであると信じています。例えば、5才児がやるパズルがどれほどお金になるとしても、それを1年間365日やれと言われれば腐ってしまう。

どれだけパワーの溢れる人であっても、世界の権威を動かす唯一の方法は情熱的に自らのミッションを語ることであるのです。心のなかに消えない青い炎を持ちましょう。信念を貫く姿勢が評価されます。

だから、自ら率先して手を上げてミッションを呼びかけ周囲に働きかける姿勢を持ちます。ミッションを実践するのではなくて、教える側になりましょう。こんな話があります。

あなたに、お城を立ててく欲しいと依頼がありました。
①誰かに言われてやっている②お金のためにやっている③国王や国を守るために、国民のためにやっている。

③で実践できれば、どれだけ有意義な仕事をすることができるでしょうか?自分も満たされ、仕事を依頼した人も気持ちよいです。そして作ったお城によって恩恵を受ける人達も幸せです。all-winになるのではないでしょうか?

同じ仕事であっても情熱的に取り組めるような工夫をしないといけません。この姿勢ができてくると、講演などで場をロックする注意を引き続けられるスピーカーになれ、プレゼンテーションで人の心を動かすことができ、上手く提案していき、人を付き動かすことができると信じています。

*もしよければ
僕のプレゼンを参考としてください。
https://youtu.be/pAILBWPYHk0
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⑦素直さ 真摯さ

考えや態度がまっすぐで、心が純粋な状態を保っていることはどれだけ気持ちのよいことでしょうか?私達は、現場で起こっている事象を、真摯に示しそれをまず受け入れるという力が必要です。

人間、年齢を重ねると今まで自分のしてきたことを否定される場面から逃げようとするものです。しかし、これは根本的に間違えていると考えます。正直でオープンで率直であること。これは、時に衝突を生むかもしれません。しかし自分の存在理由と良心に従って、思いやりのある発言で目上の人間にもできるべきです。

自分たちの信じるもので医療の発展と患者さんに貢献できると信じているのであれば、それを発言するのが僕たちの役割です。一貫したまじめさ、誠実さ。同僚・上司・顧客に同じように真摯に接することです。だから、ルールに反したことは、誰に頼まれてもやってはいけないです。そしてルールを知らないことは言い訳にならない。分からない事は自分で調べるか、専門家に聞きましょう。

チームで仕事をしている、意見が衝突すると自分の意見が否定されることがあります。ですが、これだけでやる気を失ってはいけません。他人に意見をいただくことは成長できるチャンスであり、相手も言いづらいことを言っていただけていることを忘れないでください。だからあなたにも嫌われる勇気を持つことが必要です。厳しい意見であっても素直に発言することも必要なのです。

そして、仕事にミスはつきものです。どんなに優秀な人だって、誰だって不正やミスを起こします。でもミスをしたあとの対応が大事なのです。ミスを取り繕ったり隠したりしてはいけません。懸念事項があった場合、それを報告・表明することが求めらます。正直でオープン。率直であることでしょう。

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